我が家のお風呂にはいつもきゅるがいます…
夜が空け目を覚ましたきゅるは、自分の身体がもとの鳥の姿に戻っていることに気がつきました。
きゅるは驚きませんでした。
何となくそうなることがわかっていたような気がしました。
きゅるの目がまっすぐ空を見つめます。
地面をけって、大空高く飛びあがりました。
友達と一緒に遊んだ公園が下に見えます。
きゅるは、友達とはまた会えるということも知っていました。
希望する未来は、心が本当にそう望んだ時にやってくるからです。
…おしまい…
「シャンプーを楽しく」にも書いてありますが、「きゅる」というキャラクターはお風呂場の中で生まれました。シャンプー嫌いな娘がシャンプーを少しでも楽しめるようにというのがきっかけです。当然、そのときは「きゅる」なんて名前もありません。ただ、もともと絵を描いたり物語を作るのが好きなので、より身近な存在にと思いこの話を作りました。似顔絵を描いてあげると、子供が喜んでいたのを覚えています。
きゅるはこの話の中で、絵本と出会うことによって大きく成長しました。「きゅる」の話には私の絵本に対する思いがこめられています。絵本は、心を育てます。心を豊かにします。子供と一緒にたくさんの絵本を読んでいますが、絵本を通して新しい世界と出会い、時には実際に体験して、親子一緒に成長しているのを実感しています。子供が楽しいことをたくさん見つける手伝いをしてあげたい。そんな私にとって絵本は、素晴らしい力を持ったもの、大切にしたいものの一つなのです。
子供の可能性が大きく広がるように、子供が自分に対して「苦手、できない、弱い」といった否定的な気持ちをあまり持たないように、そして、子供が心から望んでいろいろなことにぶつかっていけるように、楽しいことを一緒にいろいろしていきたいです。
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