ー絵本紹介用ー
ー今日の読み聞かせ用ー
ーお気に入り絵本用ー
谷口国博/文 村上康成/絵
夏がやってきました。今年もスダジイのまわりはとてもにぎやかです。鳥の歩く音、車の音、せみの声、そして、子供達がかくれんぼする声。草むらにかくれていた「けんちゃん」とスダジイの中にかくれていたアオバズク(鳥)の出会いをメインに、ありふれた夏の一幕が描き出されています。絵がとてもやさしく、読んでいて心がホッとする絵本です。
スダジイとは、いわゆるシイの木の一種。スダジイのどんぐりって渋みが少なくて、そのままでも食べられるんですよ。
きむらゆういち/文 はたこうしろう/絵
大雨の後の流れの速い川に架かる一本の丸太橋。橋を支える土手の石が崩れ、逃げるうさぎと追うきつねが丸太橋の両端にとり残されました。土手から外れた橋はまるでシーソー。どちらかが動けばバランスが崩れ2匹とも川に真っ逆さまです。追う者と追われる者の関係が、お互いの体重でお互いを支え合う関係に。危機的状況の中、身動きもとれないまま夜を迎えた2人に出来る事は会話する事だけ。そこで芽生えた感情は、友情?それとも…
ラストシーン、ただのなれ合いの友情劇では終わりません。動物としての本能が見え隠れします。そこでとったきつねの行動が何ともかわいらしく、さわやかな後味のする絵本です。
エリック・カール/さく もりひさし/やく
とても人気の高い絵本。食欲おう盛なはらぺこあおむしが、たくさん食べて、大きくなって、やがてさなぎになり、蝶になるというシンプルな話です。あおむしが食べたあとに穴があけられていて、月曜はリンゴが一つ、火曜はなしが二つと段々穴が増えていきます。絵本にあいたたくさんの穴。子供は指を入れたりのぞいたり。そのエネルギーは絵本の中のあおむしと一緒です。そして、もう一つ素晴らしいのがエリック・カールの鮮やかな色使い。色が目に飛び込んできます。有無を言わせず、絵が目から脳へと伝わっていくような感じがします。子供の好奇心をくすぐり育てる、まさに「知育」にふさわしい絵本です。
『はらぺこあおむし』はビッグサイズやミニサイズ、英語と日本語の二カ国語で書かれたものなどたくさんありますが、おすすめはボードブックです。厚紙で作られているので一番遊びやすいですし、長持ちします。
阿部行夫/作
マオの森に住むただ一人のネコ「ブリ」は、百年に一度マオの森に舞い降りる月を迎えるため、その時に必要な「虹のほのお」を探し出す旅に出ます。見つける事が出来なければ、月はどこかへ行き、世界が闇に覆われてしまうのです。旅の途中、虹のほのおは、闇魔によって危険な北の山に隠されている事を知りました。彼は森の生まれではないよそ者でしたが、虹のほのおを手に入れるため、そして森を救うため、危険の中に飛び込んでいくのでした。
このままアニメになりそうな作品。作者の阿部行夫さんは、アニメーション美術監督です。
ロイス・レンスキー/ぶん・え わたなべしげお/やく
スモールさんの絵本シリーズの一冊。スモールさんは子犬のティンカーと一緒に小さいヨットに乗って釣りに出かけました。途中足をすべらして海に落ちてしまいますが、気持ちよくてそのまま泳いでしまいます。ヨットの上で食べるお弁当はとてもおいしくて、本当に楽しい一日でした。この絵本はヨットの乗り方がやたらと細かく描写されていて、とても驚きました。
ヨットの「とも」にすわってかじを取り…船の後部の事を「とも」と呼ぶ事を、この絵本で知りました。
北村想/作 荒井良二/絵
「たっくん」こと小学2年生のたつやくんと、墨で絵を書く芸術家の「グウさん」は友達でした。それは、グウさんが留守の間の事。たっくんは、絶対に使ってはいけないという棚の上の墨を使ってしまいます。その墨は、ちょんとつけるだけで、どんな物でもたちどころに真っ黒にしてしまうという魔法の墨でした。おもしろがるたっくん。いたずらはエスカレートして、ビンが割れるというアクシデントも重なり、とうとう辺り一面真っ黒な世界になってしまうのでした。
「さわるな」と言われればさわってみたくなる。好奇心旺盛な子供の心は止まりません。
いわむらかずお/さく
おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、いっくん、にっくん、さっちゃん、よっちゃん、ごうくん、ろっくん、なっちゃん、はっくん、くんちゃん、とっくん。人気の14ひきシリーズ。川をこえて森の奥へ引っ越しする14ひき家族。素敵な木の根っこを見つけ、その穴の中に、みんなで力を合わせて家を作ります。部屋を作って、水道を引いて、川に橋を架けて…。立派な家の完成です。
ページいっぱいに広がる絵の中で、14ひきの家族がとても生き生きとしています。それぞれに個性が感じられ、「にっくん、力持ちだね」、「とっくん、楽しそう」などと、みんなを探す楽しみがあります。子供にとって、だまって絵本の話を聞いているだけではいられない、そんな気持ちにさせる絵本です。
いわむらかずお/さく
人気の14ひきシリーズ。今日は満月です。14ひき家族は、高い高い木の上に登り、木の枝でお月見台を作ってお月見をします。たくさんの実りとやさしい光をくれるお月さまに感謝しながら、おだんごや栗の実を食べ、楽しい語らいのひとときを過ごすのでした。
14ひきシリーズの中でも特に好きな一冊。緑いっぱいの森が夕焼け色に染まり、やがてやさしい月の光にてらされる夜の森になります。奥行きのある絵と淡い色使い。そして何よりも、ページいっぱいの満月に心が吸い込まれていくようです。その中、お月さまに手を合わせる家族の姿は、忘れてはいけない大切な気持ちを伝えてくれます。
いわむらかずお/さく
人気の14ひきシリーズ。ある夏の暑い日のこと。降り続いていた雨がやんだので、谷川まで洗濯に行くことになりました。みんなでする洗濯は、まるで水遊びのよう。服のまま泳げば、身体の洗濯です。さすがに大家族だけあって、木の上にズラーっと並んだ洗濯物は大量です。
夏に読みたい絵本。この表紙の通り、淡い緑と青の色使いがとても涼しげです。きっと、川に行きたくなります。
いわむらかずお/さく
人気の14ひきシリーズ。夕日がさして森に夜がやってきました。みんなで楽しくお風呂にはいったら、今日の夕ごはんは木の芽のシチュー。眠る前にお母さんに話を読んでもらって、子守唄を聴きながらおやすみなさい。こうして14ひきの一日は終わっていくのです。
巻末に『14ひきのこもりうた』の楽譜がついています。絵本の中でお母さんとおばあさんが子供達に歌ってあげる子守唄。家にピアノやギターなど楽器のある方は、特におすすめの一冊です。
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