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『びんぼうがみとふくのかみ』

富安陽子/文 飯野和好/絵

貧乏神と福の神…どちらかに取り憑かれるとしたなら、やっぱり福の神に取り憑かれたいものです。絵本の表紙にいるこの夫婦は、残念ながら貧乏神に取り憑かれていました。おかげで、働いても働いても、いつまでたっても貧乏暮らしのまま。

ある日、押し入れの中で貧乏神を見つけた夫婦は、家を捨てて逃げ出すことにしました。ところがこの貧乏神、何というか…人懐っこくて、おまけにとても憎めないキャラをしているんです。ウキウキした表情で引っ越しについて来ようとするもんだから、夫婦は引っ越しをあきらめてしまいました。

貧乏暮らしのまま月日は流れ、ある年の暮れ、貧乏神が押し入れの中で大泣きしていました。どうやら、今度この家に福の神が来ることになったので、貧乏神は出て行かなきゃいけないのだそうです。一発大逆転。両手を挙げて大喜び…と言いたいところですが、長い「共同生活」の中、すっかり貧乏神に情が移ってしまった人のいい夫婦は、いつまでも家にいればいいと、逆に慰め始めたのです。

さあ、絵本はここで福の神の登場。普通の物語なら大歓迎されるところなのでしょうが、この福の神、貧乏神とは逆に実にふてぶてしい態度で、「来てやったぞ、さあ、ありがたがれ」オーラ満載といった嫌な感じの奴なんです。そうなるとそこは人のいい夫婦、すっかり貧乏神の味方になってしまいみんなで福の神を追い出し始めたではありませんか。気持ちはわかります。でも、これでは裕福な暮らしなんて永久にこないような気が…

はたして、こんな展開で、物語の最後をハッピーエンドで迎えることが出来るのでしょうか?

物語と絵がよくマッチしていて、ものすごく感情移入出来ました。絵からにじみ出してくるような貧乏神の人懐っこさと、福の神のふてぶてしさ。読み聞かせをしながら、私も、人のいい夫婦達と一緒に貧乏神の味方になっていたような気がします。物語の締め方も好きです。とても面白く読めました。

 

同じ名前見つけた
『たんけんケンタくん』

石津ちひろ/作 石井聖岳/絵

楽しい言葉遊びの絵本。取り扱うテーマは「回文」です。回文というのは、上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる単語や文のことで、「たけやぶやけた」や「みがかぬかがみ」というフレーズが有名ですね。「長き夜の 遠の眠(ねぶ)りの 皆目覚め 浪(なみ)乗り船の 音のよきかな」(なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな)なんていう長いものもあるんですよ。こんなのを考えた人の頭の中って…一体どうなっているのでしょうか。

この絵本は、主人公のケンタくんが、おじさんの住む南島へと遊びにいく物語です。道案内役の猫と一緒に、まだ行ったことが無いおじさんの家を目指します。この南島という島、ちょっと変わっていて、道で出会ういろいろなモノたちが、回文を作ってくれと頼んでくるのです。そこはまさに回文の島。

最初は回文の意味すらわからなかったケンタくんですが、いろいろなモノと出会い、試行錯誤しながら回文を作っていく中で、その楽しさを知るのでした。

私が回文というものを知ったのは、小学生の頃だったと思います。親から、「たけやぶやけた」や「みがかぬかがみ」という言葉は反対から読んでも同じ言葉になるということを教えてもらいました。その時は…はまりましたね。いろいろ作りたくなってしまうんです。まだ小さい頭をフル回転させて…結構、頭の体操になっていたんじゃないでしょうか?

 

『ノラネコぐんだんきしゃぽっぽ』

工藤ノリコ/著

「ノラネコぐんだん」シリーズ第2弾。表紙には、みんなで力を合わせて汽車を運転している姿が描かれています。石炭を運んで入れて、エッホ、エッホ…何だか楽しそう。でも、実は彼ら、今、必死に逃げています。と言うのも、この汽車、彼らの汽車ではありません。ワンワンちゃんの汽車なんです。

「おやまのえき」でワンワンちゃんの汽車が止まっているのを見つけたノラネコぐんだん。そのかっこいい姿に、みんな興味津々。前作を読んだ方なら想像出来ると思いますが、こんなときの彼らには、もう前しか見えません。当然のように汽車に乗り込むと、見よう見まねで石炭を汽車に入れ始めたのでした。案の定汽車は動き始め、彼らは大喜び。汽車の運転って…簡単!

一方、駅に止めておいたはずの汽車が動き出したのを見たワンワンちゃんは、びっくり仰天、大慌て。その汽車、止まれ〜!というわけで…彼ら、逃げています。

ノラネコぐんだんのお茶目さ全開。とんでもないことをしているのに、どこか憎めない。前作で彼らのとりこになった方には、おすすめの1冊です。

正座で反省させられるノラネコぐんだんたちの姿、最高です。罪滅ぼしをしているシーンも笑えます。読み聞かせでは、爆笑の連続でした。次回作があれば、また期待したいと思います。

 

同じ名前見つけた
♠ 『ニコとねずみのすてきなせかい』

マンフレート・マイ/作 ヨッヘン・シュトゥーアマン/絵 斉藤洋/訳

食って食われての関係にある動物同士が仲良くなるのは、絵本の中ではよくある話。この絵本は、まさにそんな捕食ー被食関係にあるねことねずみが心を通わせる物語です。

巣穴の前で、見事ねずみを待ち伏せすることに成功したとらねこの「ニコデムス(ニコ)」。普通ならそのままガブリといきそうなところですが、そこはねずみも必死。頭をフル回転させ、とらねこの毛並みをほめながら、こんなことを言ったのです。「もしも助けてくれたら、素敵な世界を味わうことになる…」と。いざとなれば、いつでも食べることができるという思いもあったのでしょう。ニコは、食べたい気持ちを少しだけ我慢して、ねずみの後を付いていくことにしたのでした。

さてこのねずみ、名前をルツィーリと言います。このルツィーリ、まじめというか何というか…ちょっと変わっていて、自分を食べようとしているとらねこに対して、本気で「素敵な世界」を見せてあげようとするのです。途中、逃げ出すチャンスだってあったのに…とらねこの前に戻って来ちゃうんです。これには、ニコもびっくり。逃げられたと思っていたねずみが戻って来るなんて…

親切心から?それとも…計算?この辺りの展開は、深読みすればいくらでも深読み出来そうな含みを文章が残してくれています。物語の最後、ニコから発せられたある提案に対してのルツィーリの反応に、この物語の奥深さを感じました。

二匹の置かれている立場の変化や心境の変化、お互いの心の距離など、最後まで楽しめる絵本です。

タイトルが『ニコとルツィーリのすてきなせかい』ではなく『ニコとねずみのすてきなせかい』となっています。どうやらドイツ語の原題もそうなっているみたい。どちらも主人公のような役割を演じているのですが…その意味を想像すると、なかなかおもしろいところです。読み聞かせでは、ジェットコースターに乗る場面で盛り上がりました。ちょっと工夫が凝らされていて、子供達が食いつくところだと思います。

 

『マッチ箱日記』

ポール・フライシュマン/文 バグラム・イバトゥリーン/絵

昔の日記を読み返して思い出に浸る。それは、日記の楽しみのひとつです。私は日記を書いてはいませんが、この「きゅる」というサイトの昔の記事を読んで、当時のことを思い出したりはします。

さて、この絵本につけられた『マッチ箱日記』というタイトル。それは、字の読み書きが出来なかった少年が、文字を書く代わりに、マッチ箱の中にその時々の思い出を詰めて残したものを表しています。

今やひいじいちゃんとなったその少年。「マッチ箱日記」をもとにして、ひ孫に当時の思い出を語っていきます。たくさんのマッチ箱から次から次へと出てくる思い出の品々。そこから語られる内容は、イタリアで貧しい家庭に生まれた少年が、家族でアメリカへ渡り、そこで移民として生き抜いた苦労の半生です。

文字ではなく、モノとして残されて来た「思い出」。美しい絵で描かれたそれらの「思い出」に重厚感を感じ、思わず話にひき込まれていく…そんな絵本です。

アンティーク感漂う絵と、『マッチ箱日記』という意味深なタイトルにものすごく魅力を感じました。絵本の中は、表紙以上におしゃれな挿絵が多く、アンティーク雑貨が好きな人の「ツボ」にはまる絵本かもしれません。子供の絵本としてはどうなのかと言えば、移民としての苦労話がメインの物語なので、少し大きい子向けかなと思います。ちなみに、私が大好きな絵本『ウエズレーの国』の作者が書いた物語だと、後になって知りました。

 

『おとぎれっしゃ しゅっぱつしんこう!』

間瀬なおかた/作・絵

ここは夢いっぱいの遊園地「おとぎのくに」。まもなく、アトラクションの一つ「おとぎれっしゃ」が発車します。トンネルを抜け、いろいろな駅へと向かうおとぎ列車。さあ、どんな駅へと連れて行ってくれるのでしょうか?

この絵本はしかけ絵本です。トンネルが描かれたページでは、その入口と出口に丸い穴がくりぬかれています。次のページではどこに行くんだろう…穴から見える次ページの風景を見ながら、実際におとぎ列車に乗っているかのようなワクワク感を味わえます。

さて、おとぎ列車が最初の駅に到着しました。そこは「日本のおとぎ駅」。このページには、日本のおとぎ話に登場する人物や動物がたくさん描かれています。どこかで見たワンシーン。桃太郎、かぐや姫…どこにどんな話が描かれているのか、読み聞かせを聞く子供達も「おとぎ話」探しに夢中です。

またまたトンネルを抜け、次に向かうのは「外国のおとぎ駅」。もちろん、このページには、シンデレラ、白雪姫など外国のおとぎ話がたくさん描かれています。ここでも、読み聞かせは一時中断。楽しいおとぎ話探しの始まりです。その後も、海賊の宝島や海の中、宇宙などなど…たくさんの駅が登場します。

読み聞かせを聞きながら、まるで、このおとぎ列車に乗って一緒に楽しんでいるかのような気分になれる、そんな絵本です。

読み聞かせでは、おおいに盛り上がりました。これは「おむすびころりん」でしょ、こっちは「さるかに合戦」、この話は何だっけ…あ、「かちかち山」だ。列車が駅に止まるたび、読み聞かせも止まり、お楽しみの始まり。とても楽しいしかけ絵本でした。

 

『決戦! どうぶつ関ヶ原』

コマヤスカン/作 笠谷和比古/監修

関ヶ原の戦い…日本史上、最も有名な合戦と言っても過言ではないような合戦なので、知っている方がほとんどだと思います。徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍が関ヶ原(岐阜県)で天下を争ったこの戦いは「天下分け目の戦い」とも言われ、小早川秀秋の裏切りなどもあり、東軍が勝利を収めることになります。そして、この戦いの後、約260年続く徳川治世が始まるのです。

この絵本では、その関ヶ原の戦いを、登場する武将達を動物にして描きます。家康を演じるのは、もちろんタヌキです。豊臣方の武将である三成は、こちらも、もちろんサルです。後に寝返る(ガエル)ことになる小早川秀秋は…やっぱりカエルでした。

戦の流れが細かく、わかりやすく描かれており、まだ日本史を習っていない子供達でも十分に楽しめます。すでにこの歴史を習った子供達には、より深い知識として、まだ習っていない子供達には、その予備知識として役に立ってくれそうな絵本です。

後書きにもありますが、武将のキャラクターは、実在した武将のあだ名や、鎧の色や形状、だじゃれ、作画状の都合などによって決められたようです。歴史に詳しい方がこの絵本を読むと、その辺りも楽しめたりするのではないでしょうか。

 

『どんぐりむらのほんやさん』

なかやみわ/さく

「どんぐりむら」シリーズ第4弾。今作は「どんぐりしょてん」という本屋さんのお話です。主役は3粒のどんぐり。すだじいのどんぐりの店長のもと、どんぐり書店の看板娘くぬぎのくるん、そして配達担当こならのこなろうが働いています。

さて、本屋さんには、いつも朝からたくさんのお客さんがやって来ます。そして、3粒のどんぐりは、お客さんにお勧めの本を選んであげたり、探している本を見つけてあげたりします。すごいのは店長。すべての本を読んでその中身がすべて頭に入っているので、いつもお客さんにぴったりの本を見つけてあげるんです。だから、くるんやこなろうにとって店長は憧れの存在。2粒とも店長を見習いながら、お客さんに喜んでもらえるよう一生懸命働きます。この絵本では、そんなくるんやこなろうの姿を通して、人を思いやる優しさや、本が持つ魅力というものを感じることが出来るでしょう。

ところで、絵本の裏表紙には、この絵本を象徴するかのような1つの絵が描かれています。それは「あなたがとっておきの1さつにあえますように」と書かれたどんぐり書店の買い物袋。一生懸命、そして、とても幸せそうに働く3粒の思いが伝わってくる絵本です。

絵が細かく描かれていて、本屋さんに並んでいる本の表紙やタイトルを見るだけで楽しくなってきます。売れた本が次のページの絵から無くなっていたりもします。たくさんの発見がありました。また、見返しに「おすすめのほんはなんですか?」と書かれたあみだくじが描かれています。各登場人物(どんぐり)からたどっていくと、それぞれ1冊の本に当たり、その結果が物語に関連しているのもおもしろいなと思いました。

 

『トラのじゅうたんになりたかったトラ』

ジェラルド・ローズ/文・絵 ふしみみさを/訳

トラのじゅうたんになりたい。ここで言うトラのじゅうたんとは…そうです、あの大金持ちの屋敷の応接間に敷かれているようなイメージのある、あのトラのじゅうたんのことです。確かにその豪華さからは、所有者の地位や富を象徴するかのような風格を感じますが…じゅうたんになってしまったトラのことを考えると、ちょっとかわいそうな気もします。そんなトラのじゅうたんにすすんでなりたがるトラの話って、一体どんな物語なのでしょうか。

…ジャングルを歩く一頭のトラ。年老いてエサも満足にとれなくなり、その姿はすっかり骨と皮ばかりに痩せこけていました。彼は、王様とその家族が居心地の良さそうな部屋でおいしそうにご飯を食べているのを見て、仲間になりたいと思いました。そして、ある日宮殿の庭で召使いがトラの毛皮のじゅうたんを干しているのを見てひらめくのです。あのじゅうたんと入れ替わってしまおう…

はたして、そのたくらみは、もともと骨と皮ばかりに痩せこけていたことも幸いして、見事成功しました。あたたかな部屋でのんびりと過ごし、みなが残した食事をいただく。彼のじゅうたんとしての暮らしは申し分ないものでしたが、満ち足りた生活を送るうち、だんだん毛並みや肉付きがよくなってきて…

ばれそうでばれない。でも、いつかきっとばれるはず。ばれたらどうなってしまうんだろう…いろいろな思いが頭に浮かんできます。読み聞かせをしながら、私もこの世界に入り込んでいました。絵と文章のバランスが心地いいからだと思います。物語のクライマックス、トラのカミングアウトの場面は、いろいろな意味でハラハラしました。終始飽きさせない展開で、読み聞かせを聞く子供達も見入ってしまう…そんな絵本でした。

 

同じ名前見つけた
『ルッキオとフリフリ おおきなスイカ』

庄野ナホコ/作

この絵本の主人公は、絵本の表紙にいる2匹の猫。黒い猫がルッキオ、白黒のブチ猫がフリフリです。物語の中で、ルッキオはフリフリに「アニキ」と呼ばれています。ということは2匹は兄弟?それとも…親分子分の関係?

私には、何となく親分子分のような関係に思えました。というのも…2匹の会話がかなりくだけているんです。はっきり言って、口が悪い。まるで、ガラが悪い人達のような話し方です。まあ、そのくだけた感じのおかげなのか?妙に生々しい存在感があるのも確かで、ものすごい個性と魅力を2匹に感じました。絵本を読み終えた時「この彼らの他の話がもっと見たい」という気持ちになっていました。

物語は、ひもじい生活を送るルッキオとフリフリが、憧れのマグロを手に入れるため、庭で見つけたとても大きなスイカを売りさばこうとするお話です。海水浴場で(2匹の言葉を借りれば「はまで」)スイカを売る彼らの姿に「テキ屋」のにおいを感じたのは私だけでしょうか?

2匹の言葉遣いはかなりくだけた感じですが、あくまでそれはキャラ付けであって、会話以外の文章は、もちろんきれいな文章で書かれているので安心してください。とはいえ、読み聞かせで読む絵本は隅から隅まで「まじめできれいな日本語」で書かれていなきゃと「ものすごく」思う人は、ちょっと気になってしまうかもしれませんね。私は…好きです。絵本紹介topへ

 

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