ー絵本紹介用ー
ー今日の読み聞かせ用ー
ーお気に入り絵本用ー
ローレンス・デイヴィッド/作 デルフィーヌ・デュラン/絵 石津ちひろ/訳
クリスマスが近づくとサンタさんの家ではリストを作るのに大忙し。何のリストか?それは、世界中の子供達を「いいこ」と「いたずらっこ」に分けたリスト。今年一年間、いい事とイタズラのどちらを多くしたのか。イタズラの方が多い子にはプレゼントがありません。サンタさんの息子ピーターも、去年いたずらっこリストにいれられて寂しい思いをしました。いたずらっこ達を何とかしてあげたい。そこで、パパサンタに内緒でいたずらっこを集め、もう一度チャンスをもらえるようパパサンタにお願いするのでした。
おしゃれな雑貨屋を見ているような気分になる絵本でした。というのも、すごくかわいい小物がたくさん描かれているんです。一番のお気に入りは、小人達(?)のおもちゃ工場。棚に並べられたたくさんのおもちゃを見ているだけで、嬉しくなってきます。
ミラ・ギンズバーグ/文 ジョス・A.スミス/絵 覚和歌子/訳
ある村に二人で暮らすおじいさんとおばあさん。子供達はもう大人になって遠くへ行ってしまい、寂しい思いで暮らしていました。ある日、おじいさんは粘土で男の子を作りました。するとその人形は、乾いた途端、いきなり両手両足を動かしてしゃべり始めたのです。「ぼく、ねんどぼうや」。一見かわいらしい姿のねんどぼうやですが、食欲旺盛で、まわりの物を手当たり次第食べ尽くしていきます。家中の物を食べ尽くし、家畜も食べ尽くし、挙げ句の果てには、おじいさん、おばあさんどころか村中の人々まで食べ始めるのでした。
絵本の表紙に描かれたねんどぼうやの姿とこの物語の始まりから、心あたたまるストーリーを想像していたのですが、見事に裏切られました。ロシアの昔話をもとに描かれた、ちょっと怖いお話です。
高田 桂子 作 木曽 秀夫 絵
げんぞうじいさんが住む村には「すがたかえ」という、通り抜けるのに一日かかるような長い抜け穴がありました。それはとても不思議な抜け穴で、その名の通り、中へ入ったものが抜け穴から出てくる時まったく違うものに姿を変えて出てくるのです。きつねはねずみ、うさぎは化け猫に…。さて、げんぞうさんの隣には「ぬさ」という意地悪なばあさんが住んでいました。普段から村人を困らせていたのですが、ある事件をきっかけにげんぞうさんの堪忍袋の緒が切れてしまい、ぬさばあさんを「すがたかえ」の中に追い込んでしまったのです。ぬさばあさんはどうなってしまうのでしょうか?
まるで、まんが日本昔ばなしに出てくるような話でした。それにしてもこの絵本、「すがたかえ」という不思議な抜け穴にまつわる話なのに、題は『からからからが…』。何故こんな変わった題になったのかは、絵本を最後まで読めば納得しますよ。絵本の中にあみだくじがあったり、迷路があったり、数え歌(これがおもしろい!)があったりと、なかなか楽しめる絵本でした。
ペトル・ホラチェック/作・絵 さんべりつこ/訳
大きなりんごを見つけたねずみちゃん。家で食べようとしたけれど、入り口が狭くてりんごが入りません。そこで、りんごが入るようなもっと大きな家を探しに出かけました。歩いているとお腹がすいてきます。見つけたりんごを一口、また一口。りんごをかじりながらの家探し。良さそうな穴を見つけるたびに中へ入ってみるのですが、中にはすでに誰かがいて、ねずみちゃんの居場所がありません。そのたびに、またりんごを一口。だんだんりんごは小さくなっていきます。そして、最後にたどり着いた家は…何だか見覚えのある家みたいです。
しかけ絵本。ねずみちゃんが見つけた穴がそのまま絵本にあいていて、ページをめくるたびに中からと外からの景色に変わります。穴からちょこんと顔をのぞかせているねずみちゃんが、とてもかわいいですよ。
かがくいひろし/作・絵
今日は田植えの日。おむすびさんがせっせと田植えをしています。近くの村のみんなも、お手伝いに来てくれました。おむすび村からは、しゃけさん、たらこさんなどおむすびの具達。おいなり村のおいなりさんや、のりまき村のほそまきさん、ふとまきさんも来てくれました。遅れてやってきたのは、すしねた村のたこどん、いかどん。田植えの名人です。たくさんの手足でどんどん苗を植えていきます。みんなの願いはただ一つ。おいしいお米が出来ますように…
見開き2ページ使い、みんな並んで、いっせいに「せっせのせ」と田植えをするシーン。「せっせのせ」を連呼すること10回。子供が気にならないはずがありません。調子をつけて読んであげたこともあってか、読み終わった後は「せっせのせ、せっせのせ」と、楽しそうに繰り返していました。
しみずみちを/作 山本まつ子/絵
今年三つになったみほちゃんが、一人でお留守番することになりました。初めてのお留守番。ママには出来るなんて言ったけれど、一人になった部屋は静まり返って、まるで別世界。何だか部屋のものすべてが怖く見えてきます。また、そんな時に限って玄関のチャイムが鳴ったりするんです。玄関のドアについた郵便受けのふたが持ち上がり、二つの目玉が中をのぞいています。お化け…。女の子の心の動きがよく表現された名作です。
古くから読み続けられているロングセラー絵本。親となり読み聞かせる側になって改めてこの絵本を読んでみると、恐怖感と安堵感のメリハリが利いたよい絵本だと思いました。女の子が怖がっている場面では、親の私にも少し怖いくらい絵にすごみがあり、逆に安堵している場面は、とても優しく描かれています。
ジュディ・バレット/文 ロン・バレット/画 ふしみみさを/訳
道を歩いているとたまにすれ違う服を着た犬。みんなおしゃれに決めて、ご主人様との散歩を楽しんでいるように見えます。デパートに行けばペットの服専門店なんかもありますね。でも動物達って、本当にみんな喜んで服を着ているのでしょうか?もし、喜んでいなかったとしたら…。この絵本は、とても寒い日に犬にコートを着せるような場合以外、動物に服を着せてはいけないという信念の作者が、様々な動物に服を着せたらどんな大変なことになるかを、おもしろおかしく紹介しています。
それにしても、デパートに並ぶペット用の服ってかわいいですよね。小さくて小人が着るような服がたくさん。そんな服を見ていると、人間のエゴの部分があるとは思いながら、大好きなペットに着せたくなる気持ちもわかります。大切な家族の一員として、同じように服を着せてあげたい。とはいえ、夏の暑い日、服を着せられて、熱いアスファルトの上を散歩させられている犬を見ると、やはり「どうかな?」とは思います。
キャラリン・ビーナー/ぶん マーク・ビーナー/え せなあいこ/やく
クリスマスイブの夜、雪だるま達はイルミネーション輝く町へ向かって走り出します。広場では雪のボールを吊るしたツリーが飾られ、集まった雪だるま達がパーティーをしています。雪だるまのママ達ご自慢のひんやり冷たい手作りお菓子がふるまわれ、バイオリンの音に合わせてダンスも始まりました。お待ちかねの雪だるまサンタが登場すれば、パーティーは大にぎわい。最後はみんなで大合唱。こうして、雪だるま達のクリスマスパーティーは夜明けまで続くのでした。
前作『ゆきだるまはよるがすき!』に続き、今回も絵の中に隠し絵がたくさんあります。ねこ、うさぎ、ティラノサウルス、サンタの顔、小さなねずみ。これがまた、見つけにくい所に上手く隠れているんです。だから、楽しい!全部見つけたら、やったという気分になります。子供も前作と同じにおいを嗅ぎ付けたのか、表紙を見た途端「いろいろな絵が隠れている本でしょ」と大喜び。読み聞かせしていても、話を聞いているのかどうか。ページをめくるたびに明らかに目はキョロキョロ、何かを探している様子。子供がとても好きな絵本だそうです。
木曽秀夫/さく・え
ほがらか村の生き物達が、散歩中に大きなすいかを見つけました。わにさんに、ご自慢のしっぽで切り分けてもらったら、みんなで仲良くいただきます。ありさん、げじげじむしさん、ねずみさん、などなど…10匹の生き物達が、次々と自分のすいかを一口ぱくり。みんながかじった後のすいかって、おもしろいんですよ。それぞれの個性があらわれていて、一目見るだけで誰が食べたすいかなのかわかってしまうんです。
最後のページのかばさんの表情が好きな人、結構多いんじゃないでしょうか?すいかを一口でぱくりと食べてしまったかばさん。すいかに穴をあけながら、嬉しそうに食べ続けるありさんをうらやましそうに見ています。かばさんとありさんが同じ量じゃ割が合わないよねと、かばさんに同情しながらも、何だか兄弟でおやつを分ける時にありがちな光景だなと思いました。
わたなべあや/〔作〕
きりんののったくんが朝ご飯の支度を手伝っていると、納豆のパックの中から歌が聞こえてきました。歌っていたのは、なんと納豆達のようです。納豆達は、のったくんが歌を聴いているうちに、手をつないで逃げ出してしまいました。公園へ、運動場へ…。何としても納豆を食べたいのったくんと、みんなに食べてもらいたいのか食べられたくないのかわからない納豆達の追いかけっこが始まりました。
絵本の中に何度も出てくる納豆達の歌。聞いているだけでネバネバしてきそうなこの歌に、おかしな節をつけて歌ってあげたら子供は大喜びでした。
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