ー絵本紹介用ー
ー今日の読み聞かせ用ー
クリスマスの絵本
わたなべゆういち/作・絵
魚の中に猫が入って、猫と魚が合体した。ご存知、人気の「ねこざかな」シリーズの絵本。今日はクリスマス。仲良く海を泳ぐねこざかなの前に、とても素敵な船が現れました。それは、煙突の付いた家とクリスマスツリーが飾られた、なんともワクワクする船です。さっそくその船に飛び乗ると、ツリーに飾られている靴下の中に入ってサンタさんがやって来るのを待つことにしたのでした。その夜、港はクリスマスのイルミネーションに包まれ、やがて遠くの空から鈴の音が…でも、ねこざかなは暖かくて気持ちの良い靴下の中で寝てしまったみたい。ちゃんとプレゼントをもらえるかな?
しかけ絵本。途中、絵本を開くとクリスマスツリーとクリスマスケーキが立体に飛び出してくるしかけが2カ所あります。これには子供達も大喜びでした。絵もクリスマスカラー(ねこざかなの身体が赤いので、妙にツリーにマッチしていました)と夜景が効果的に使われ、クリスマスの楽しさが伝わってきます。クリスマスのワクワク感を演出するのにちょうど良い絵本だと思いました。
あきやまただし/作・絵
今日は楽しいクリスマス。この絵本に登場するサンタさんがくれるプレゼントは、それはそれは世にも不思議なプレゼントなんです。サンタさんがみんなの名前を繰り返し呼ぶと…
髪の毛を短く切りすぎて悲しそうな「みか」ちゃん。サンタさんが「みかみかみか…」と名前を連呼すると「…かみかみかみ」。なんと髪の毛がするするっと伸びて、みかちゃん大喜び。お次はテーブルの前に座る「かずお」くん。テーブルの上に並んでいるのは、ごはん一膳のみ。なんとも味気ない食事です。でも大丈夫。「かずおかずお…おかずおかず」。そう、サンタさんがたくさんのおかずをプレゼントしてくれました。砂漠にいる「どい」さん。一人で散歩する「くすだ」さん。他のみんなは、どんなプレゼントをもらえるのでしょうか?
あきやまただしさんの「へんしんシリーズ」第7弾。言葉遊びの絵本です。私の子供達も自分の名前を変身してみました。すると、どうやらみんなプレゼントがもらえそうです。長男はちょっと苦しい変身になってしまいましたが、もらえるのは「木と藻」。それでも、虫や魚を捕るのが大好きな長男。マイ虫かごや水槽を持っているので、それなりに使い道はありそうです。本人も意外に喜んでいました。さらに父さんがもらえるのは「3等賞」。母さんは「参加賞」。これにはみんなで大笑い。楽しい言葉遊びの時間でした。
工藤ノリコ/著
待ちに待ったクリスマス。ちゃんとサンタさんは来てくれるかな?家でクリスマスツリーを飾っていても、市場に買い物に来ていても、ひよこ達の頭の中はサンタさんのことでいっぱい。お母さんは、いい子の所にはちゃんとサンタさんが来てくれると言っています。それならと、空に向かってサンタさんにお祈りし始めるひよこ達。…いつもいい子にしています…。お母さんが先に帰ってしまっても、みんな並んでちょこんと座り、空へ向かって猛烈に「いい子」アピール!その後ろ姿は、愛嬌があるというか、かわいらしいというか…たまらなくいい味出してます。
そしてその夜、ピヨピヨ一家は、素敵なクリスマスパーティー。幸せな気分で眠りについたひよこ達のベッド脇には…ちゃんと、プレゼントが届けられていましたよ。
工藤ノリコさんの大人気「ピヨピヨ」シリーズの絵本。以前紹介した『ピヨピヨスーパーマーケット』の続編です。このシリーズは、ひよこ達がとにかくかわいい!自分の子供と重ね合わせたりしてニヤニヤしています。読んでいて知らず知らず笑顔になってくるような絵本です。また、ピヨピヨ一家以外の動物の家族からも目が離せません。前作に引き続き登場する家族も多く、細かく描き込まれた絵の中で、読むたびにいろいろな発見があります。親子で会話がはずむこと間違い無しの絵本です。
黒井健/絵 嘉納純子/文
世界中の子供達にプレゼントを配るサンタさん。12月はきっと大忙しだと思います。それでは、クリスマスも終わり新年を迎える1月や、夏がやって来る8月などは、一体何をしているのでしょうか?この絵本には、そんな疑問に答えるべく、サンタさん達の1年の暮らしが紹介されています。ページをめくるごとに、1月、2月…と、それぞれの月にサンタさん達が何をしているのかが描かれているのです。
おもちゃの実がなる畑でプレゼントを育てるサンタさん。新入生のトナカイ達が練習を始めるトナカイ学校の入学式。12月のイメージしか無いサンタさんですが、意外にも、サンタの国では1年を通していろいろな出来事があるようです。その中でも、私がなるほどと思ったのが5月の出来事。世界中を飛び回るサンタさん達が、その丈夫な身体を維持するために毎年行っていること…何だかわかりますか?答えは、絵本を読んでのお楽しみです。
2月の中で、子供達から届いたたくさんのお礼の手紙を読んでいる場面があります。サンタさん、とっても嬉しそう。私の家では、クリスマスパーティーの後、変装サンタが直接渡すので、子供達からあらためてお礼の手紙をもらったことがありません。欲しいプレゼントをサンタさんにお願いするかわいらしい手紙は毎年もらうんですけどね…。この絵本を読んで、「ちゃんとお礼の手紙を書く」というのも、子供達にとってよい習慣になるのかなと思いました。
長尾 玲子
福音館書店「クリスマス・イブのおはなしセット」…『あっちゃんとゆびにんぎょう』『100こめのクリスマス・ケーキ』『サンタさんのいちにち』の3冊セットです。クリスマス・イブの日に起きた出来事が、女の子、ケーキ屋さん、サンタさんという3人の視点から描かれています。それぞれの物語がお互いにつながり合っているので、3冊一緒に読むと、より深く物語を楽しめるのではないでしょうか。もちろん、1冊ずつでも十分楽しめるような仕上がりになってはいますが…おすすめは絶対3冊一緒です!
ところでこの絵本、画面ではわかりにくいと思いますが、刺繍で絵が描かれているんですよ。印象は…「かわいい!」の一言。しかも13X14cmの手のひらサイズの小さな絵本ということもあって、さらにかわいさ倍増。いつまでも手元に置いておきたくなるようなおすすめの絵本です。
クリスマスイブ、お母さんにたのまれ、ケーキ屋さんへケーキを買いに来たあっちゃん。ところが、あまりにもお客さんが多すぎて、ケーキ屋さんは小さなあっちゃんに気付いてくれません。そして…とうとう最後の1個が売れてしまうのでした。
泣いて悲しむあっちゃん。そんなあっちゃんのためにケーキ屋さんが用意してくれた特別なケーキ。それは、いちごがたくさんのった、今まで見たことも無いような大きな大きな特製ケーキでした。ケーキ屋さんからの思わぬプレゼントに、あっちゃんは大喜びです。
その帰り道、あっちゃんは考えました。私もケーキ屋さんに何かプレゼントしたい…。そして、とってもかわいらしいプレゼントを思いついたのです。
クリスマスイブ、ケーキ屋さんは大忙し。朝早く起きて100個もケーキを作ります。そして開店時間になれば、店は大にぎわい。店先に用意した99個のケーキは一つ残らず全部売れてしまいました。
さあ、ここで疑問を感じる方もいるかもしれません。あれ?確かケーキは100個作ったはず…。実はこの100個目のケーキ、毎年ケーキ屋さんが自分と猫のクロのために作るとびっきり大きなケーキなんです。閉店後のお楽しみ。大切にとってあります。
さて、すべてのケーキが売れてしまった後、店の中には小さな女の子が一人残っていました。どうやらケーキを買えなかったみたい。悲しくて泣き出す女の子。そこで、ケーキ屋さんは決心します。店の奥へと走っていき…
クリスマスイブ、一年ぶりに目を覚ましたサンタさんとトナカイの、忙しいようなのんびりしたような一日を描いた絵本です。プレゼントの用意や、みんなの欲しい物の確認、道路の確認など、しなければいけないことはたくさん。それでも、のんびりした印象を受けるのは、刺繍で描かれた絵のおかげか、それともそこに描かれたサンタさんの性格からなのか…?
実は、このサンタさん、少しおっちょこちょい。しっかりもののトナカイにフォローしてもらいながらプレゼントを配ります。そんなサンタさんの姿は、何だかゆるーい感じというか…とてもほのぼのしているんです。この二人、かなりの名コンビですよ。
3人の視点から見たクリスマス・イブの出来事は、お互いの話がつながり合って物語に深みを与えていきます。といっても、決して難しい話ではありません。とてもわかりやすく、さりげなく、さらっとつながって…読み終わった後は、いい絵本を読んだという満足感が残りました。かわいらしい絵本ということもあって、子供たちの反応もよく、クリスマスを前に素敵な読み聞かせが出来たと思います。
なかがわちひろ/文 コヨセジュンジ/絵
困っていることや助けてほしいことがあれば、電話一本で彼らにおまかせ。元気いっぱい、たくさんの小人達が、ショベルカーやクレーン車などの「働く車」に乗って、みんなを手助けに来てくれます。
大人気「おたすけこびと」シリーズの絵本、第2弾はクリスマスの話です。今回小人達に仕事を依頼したのは、なんとサンタさん。小人達にプレゼント配りのお手伝いを頼んだようです。「猫の手」ならぬ小人達の手も借りたいほど忙しいのか、それとも煙突のある家が少なくなって来た現代の住宅事情を反映しているのか…まあ、そんな話はおいておいて、みんなが寝静まった真夜中、小人達の静かな(?)活躍が始まります。
今作も子供が大好きな「働く車」がたくさん登場します。このシリーズで描かれる「働く車」は、建設機械や重機械メーカーとして有名なコマツ商品のショールーム「コマツテクノセンタ」が取材協力しているんですよ。だから本格的。そして、おもしろさアップなんです。
長尾玲子/さく
刺繍で作られたやさしい雰囲気が魅力の長尾玲子さんの絵本。今回紹介するのは『サンタさんありがとう』とその続編『サンタさんとこいぬ』です。
しんちゃんという男の子にあげるプレゼントを用意し忘れたサンタさん。しんちゃんが欲しいのは一緒に遊べて友達になれるクマのぬいぐるみです。そこでサンタさんは、自分で作ってプレゼントすることにしました。しんちゃんと友達になれるように言葉を教えて…
このクマのぬいぐるみが、かわいいんです。イブまで一緒に暮らしたサンタさんに、すっかりなついてしまったクマさん。最後のお別れのシーンは、やさしくて温かくて…少し切なさも感じました。
そして『サンタさんとこいぬ』は、その1年後の話です。風邪でダウンしたトナカイを家に残し、一人でプレゼント配りに出かけるサンタさん。途中くじけそうになりますが、寒さに震える一匹の子犬と出会い、お互いが心の支えとなるかのように元気を取り戻していきます。一緒にプレゼントを配るサンタさんと子犬。やがてすべてのプレゼントを配り終えた後、二人の間には…
このお話、1年後の話というだけあって…出てきますよ、しんちゃんの家が。もちろんそのベッドの上には、静かに眠るしんちゃんと、再びサンタさんにあえて嬉しそうなクマさんの姿が見られます。なんだか嬉しくなってしまいました。
『サンタさんとこいぬ』の表紙を見るとわかるように、長尾玲子さんの絵本はものすごくシンプルな刺繍の線で絵が描かれています。サンタさんやしんちゃんなど、目や口すら描かれていないくらい素朴な刺繍の絵です。でも、絵本の中ではみんな、ものすごい生き生きとして見えるんです。その場の雰囲気、登場するキャラクターの感情…そのシンプルな線からは考えられないくらいいろいろなものが伝わってきました。すごいことだと思います。そんな長尾玲子さんの絵本には「クリスマス・イブのおはなし 3冊セット」もあります。こちらも温かくてかわいらしい刺繍の絵本です。絵本紹介topへ
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