…「きゅる」の物語とお気に入りの絵本を紹介しています…

サイトマップ | 著作権について

きゅるー絵本紹介ー きゅるの話 絵本紹介 プロフィール リンク メール
Yahoo! JAPAN
サイト内検索

テーマ別絵本

テーマを決めて絵本を探すなら…
>テーマ別絵本
ひとりでよめるかな?

ひらがなのえほん

ひらがなだけで読める絵本を集めました。
>ひらがなのえほん

同じ名前見つけた!

絵本に出てきた同じ名前の子…なんだか気になっちゃいます。
>同じ名前見つけた!

作家で選ぶ絵本

お気に入りの作家を見つけよう!
>作家で選ぶ絵本
絵本の中のあんなこと、こんなこと絵本の中の「気になるモノ」を特集します。
>絵本の中のあんなこと、こんなこと
特集ページ一覧

星のマークの絵本

特にお気に入りの絵本を紹介します。
>星のマークの絵本

今日の読み聞かせ

読み着かせで読んだ絵本&ちょっと一言…
>今日の読み聞かせ
タイトルから絵本を探すときは、下の一覧から選んでください。

ー絵本紹介用ー

タイトル一覧

ー今日の読み聞かせ用ー

タイトル一覧

ーお気に入り絵本用ー

お気に入り絵本一覧
前の10件 次の10件

 

♠ 『たこきちとおぼうさん』

工藤ノリコ/〔作・絵〕

旅するお坊さんがやって来たのは、海からの眺めも素晴らしい「たこのくに」。そこでお坊さんは、ある不思議な力を持った「たこきち」というたこに出会いました。たこきちが吐いたすみで絵を描くと、その絵は現実の世界へと飛び出し、時間が経つとすうっと消えるのです。不思議な力にすっかり感心するお坊さん。するとその前で、なぜかたこきちが涙し始めました。実はたこきちは、たこを食べてしまうという悪い大だこに家族をさらわれていたのです。二人は、家族を救い出すため、たこきちのすみの力を使いながら、いざ大だこの住む「たこ島」へと向かうのでした。

私は、この絵本を読み進めるうちに、どんどんこの絵本の世界へとひき込まれていきました。この絵本の魅力…それは、一言で言うなら「ミスマッチの妙」とでも言えるのではないでしょうか。まるで説法でも始めるかのように落ち着いた口調で語るお坊さんと、そんなお坊さんを敬い丁寧な言葉で話すたこきち。「こわいかな、たこきち」「いいえ、こわくありませぬ」。たこ島にある真っ暗な洞穴の奥へと向かう二人の会話ですが、そんなやり取りを…絵本の表紙にいるこの二人がしているんです。こんな個性的な顔をしているのに…うーん、最高!

みんなの会話、文章、話の展開、どれをとってもしっかりしていて読み応えも十分。それでいて、登場するキャラクターは工藤ノリコさんが描く絵本だけに、みんな個性的。こんな緊迫したシーンなのに、このたこ達の表情と言ったら…絵本を読みながら、顔は自然とにやけてきます。物語の最後の方では、お坊さんが描く絵の中から悪い大だこを懲らしめるために観音様が現れるのですが、ものすごいクライマックスなのになぜか少しだけ笑えてしまう。このバランス感は本当に見事です。ミスマッチを超えたベストマッチ。…もう一度言います。物語がしっかりしているので読み応え十分。ハラハラドキドキ、そして、とても楽しい読み聞かせが出来ました。

私は、工藤ノリコさんの描く顔が好きです。頭の形、ほっぺた、唇、そして…何より目が好きです。この絵本は、その目が作り出す雰囲気が最高にいい味を加えてくれていました。何だか次回作の登場を予感させるような終わり方だったので、期待して待っていたいと思います。

 

『おやおや、おやさい』

石津ちひろ/文 山村浩二/絵

表紙に並ぶかわいい野菜達。またまたその表情にひかれて、この絵本を手に取りました。前作『くだものだもの』を読んだのは2年以上も前。この表情を見たのは久しぶりですが、やっぱりかわいいですね。

今作の舞台は、野菜達のマラソン大会。「そらまめ そろって マラソンさ」「ラディッシュ だんだん ダッシュする」…前作同様、野菜の名前に似た言葉を並べた言葉遊びが続きます。思わず何度も口ずさんでしまいそうなフレーズがたくさん出てきますよ。今回登場する野菜達の中で私のお気に入りは、かぼちゃのぼっちゃん。マラソン大会の途中、とんでもないことになってしまうのですが…

たくさんの野菜達とたくさんの言葉遊び。何度も見て、何度も読んで、何度でも楽しめる絵本だと思います。読み聞かせるだけではなく、ぜひ子供と一緒に口に出して読んでみてください。よりいっそう、この絵本を楽しめますよ。

 

『だいくしごとをしようっと!』

ラーシュ・クリンティング/作 とやままり/訳

「カストールのたのしいまいにち」シリーズの絵本。ビーバーのカストールが、大好きな木工で道具箱を作ります。たかが絵本と侮るなかれ。これがなかなか本格的な木工の絵本なんです。舞台となるのは、カストールの木工室。木工室があるなんてDIY好きにはうらやましい限り。そこには、カストールのおじいさん手作りの立派な木工台があって、カストールは図面を片手に様々な大工道具を駆使しながら道具箱を作っていくのです。スコヤ、折り尺、のこぎり、糸のこ、くりこぎり…絵本の見開き左半分には、大工道具が道具の説明とともに大きく描かれ、右半分では、その道具を使って作業をするカストールが描かれています。板に穴をあける時にはちゃんと木を固定しますよ。表面を磨く紙ヤスリは、ちゃんとコルクの板に巻き付けますよ。鉛筆を削るための鉛筆削りなんかも描かれていて、なかなか楽しめます。電動工具の登場こそありませんが、そこがまたこの絵本の楽しい所かも知れません。

DIY好き、木工好きな方。または、そんなお父さんお母さんをよく見ているお子さんには、とても楽しめる絵本だと思います。

私も木工が好きです。長男(6才)が、絵本に出てくる大工道具を見ては、これ同じだねと目を輝かせていました。ちなみに、巻末には道具箱の材料が詳しく紹介されています。絵本を読んだ後に、カストールが作った道具箱と同じ道具箱を作るのも楽しいですね。そして…私の家には無いのですが…なぜか次男(3才)は、「やっとこ」の絵をまじまじと見つめていました。何に見えていたのかな?

 

『くつやのねこ』

いまいあやの/作

この絵本は、民話『長靴をはいた猫』を新しくアレンジした絵本です。貧しい靴屋と、そこで暮らす一匹の猫の物語。その靴職人は、腕は良かったのですが、店が古いせいでお客さんがさっぱり来ませんでした。もはや、店じまいするしかない…。そんな靴屋に猫は言いました。一番良い革で長靴を作ってくれと。そして、注文を取ってくるのだと…

その後、長靴をはいた猫は、森の奥の大きな城に住む魔物のもとを訪れました。人を食べ、どんな姿にも変身出来るという魔物。その魔物とのいろいろなやり取りの中、猫の言葉につられてネズミの姿へと変身した魔物を、猫はひとのみに食べてしまうのでした。主のいなくなった立派な城に移り住んだ靴屋は、新しい靴屋を開き、お店は大繁盛しました。

以上が大方のあらすじですが、『長靴をはいた猫』をアレンジした物語だけに、そのお話を知っている方には、展開が予感出来る内容だと思います。私がこの絵本ですすめしたい…というか大好きなポイントは、猫のしぐさ、そして表情です。特にネズミに変身した魔物を見つめる猫の表情と言ったら…私はその猫の目に吸い込まれました。読み聞かせで文字を追いながらも、目線は猫の目に釘付けでした。この絵を見れただけでも、この絵本と出会えて満足…と感じさせるほどその絵が好きです。ぜひ一度見てください。

いまいあやのさんの絵本は『108ぴきめのひつじ』に続き2作目ですが、他の絵本も読んでみたいと思いました。子供達に読み聞かせをしている間も、私自身が、絵と物語を楽しんでいました。この絵本の中にも心に残る絵がたくさんあります。また一人、好きな絵本作家さんに出会えた…そんな気分です。

 

『びっくりまつぼっくり』

多田多恵子/ぶん 堀川理万子/え

びっくりまつぼっくり…このタイトルを見た時、とてつもなく大きなまつぼっくりや変な形のまつぼっくりを想像しました。実際に絵本を読んでみると、想像していた内容とはまったく違いましたが…これが、本当に「びっくり」なんです。私は知りませんでした。まつぼっくりにはこんな秘密があったんですね。どんな秘密かというと…

まず用意するのはどこにでもある普通のまつぼっくり。大事なのはちゃんとかさが開いているまつぼっくりを用意してください。それをコップに入った水の上に浮かべます。そうしてしばらくすると…どうなると思いますか?なんと、かさが閉じるのです。そして、水を拭き取った松ぼっくりを2、3日おいて再び乾燥させると、またかさが開くのです。環境に合わせて、かさが開いたり閉じたりするなんて知りませんでした。驚きです。

この絵本は、まつぼっくりを拾った男の子が、このようなまつぼっくりの「不思議」を発見するお話です。物語の最後に、まつぼっくりの「不思議」を利用したちょっとした手品も紹介されています。

福音館書店の「幼児絵本ふしぎなたね」シリーズの絵本。身近なまつぼっくりで新しい発見が出来る絵本です。よく知っているようで、意外と知らないことが多いことに気がつかされました。今度まつぼっくりを拾うのが楽しみです。

 

『おたすけこびと』

なかがわちひろ/文 コヨセジュンジ/絵

今日は男の子の誕生日。お母さんがどこかに電話をかけています。どうやら誰かに何かをお願いしているようですが…。実は、この電話の相手、小人達なんです。お出かけしている間に、ある「仕事」をしてくれるように頼んでいたのです。仕事の依頼を受けた小人達は、さっそくショベルカーやクレーン車などたくさんの「働く車」に乗って家へとやって来ました。それにしても、ショベルカーやクレーン車でやってくるなんて、一体どんな仕事をお願いしたのでしょう?道路工事?それともリフォーム?いえいえ、そんなものではありません。小人達が向かったのは、キッチン。そこで、「働く車」を上手に使って、卵や小麦粉などを運び始めました。これって、もしかして…

卵を割って小麦粉と混ぜたり、型に流し込んだり。「働く車」を使って料理をしている光景なんて、絵本の中でだってなかなか見れるもんではないですよ。絵本の中、所狭しと走り回るたくさんの「働く車」。その活躍ぶりに、子供の目は釘付けになること間違いなし。さあ、一体何が出来上がるというのでしょうか?

子供が大好きな「働く車」がたくさん登場します。建設機械や重機械のメーカーとしてコマツという会社はおなじみだと思いますが、そのコマツ商品のショールーム「コマツテクノセンタ」が取材協力しているそうです。どうりで「働く車」の描写が細かいはずです。かなり本格的ですよ。また、働く車とお菓子の嬉しいコラボは『ゆうちゃんのみきさーしゃ』に通じるものを感じました。子供が喜ぶ絵本だと思います。

 

♠ 『いじわるなないしょオバケ』

ティエリー・ロブレヒト/作 フィリップ・ホーセンス/絵 野坂悦子/訳

お父さんやお母さんが大切にしているものを壊してしまった。そんな時、子供の心の中はドキドキでいっぱい。ちゃんと謝れる時だってあるけれど、どうしたらいいかわからなくなって、ついつい壊してしまったものを隠して後は知らないふりなんてこともあるもんです。ちゃんと言わなければいけないことはわかっているけれど、どうしても本当のことを言えない。だから思わず、嘘をついてしまう。私は知らないよ…。この絵本に登場する女の子サラもそうでした。

触ってはいけないと言われていたお母さんの真珠の首飾りを壊してしまったサラ。引き出しの奥に隠して本当のことは言えないまま。お母さんに声をかけられて、みんな話してしまいたい気持ちになったけれど、やっぱり言えなかった。するとその時、サラの口からオバケが飛び出したのです。それは内緒にしたい言葉を繰り返す「ないしょオバケ」。自分にしか見えないし声も聞こえないけれど、ことあるごとに心の秘密をしゃべり出すのです。

本当のことを言えないまま時間は過ぎ、嘘が重なり秘密が増えて…そのたびにオバケの数も増えていくのでした。お母さんと話したくても、お父さんに甘えたくても、オバケはサラの周りで騒ぎ立てます。最初はオバケに反発していたサラでしたが、ある日とうとう心が耐えきれなくなり…

「ないしょオバケ」は、嘘をついてしまった時のうしろめたさや心の葛藤そのもの。正直に本当のことを言わない限り消えてはくれません。だから、絵本の中でとてもかわいらしく描かれてはいますが、サラの味方ではありませんし、助けてもくれません。サラが自分の力で切り開くしかないのです。だんだん嘘が重なって心が追い込まれていったサラが、真実を話すことで道を切り開く。そして、ちょっとだけ成長する。そんなサラの心情の変化と成長が、とてもよく描かれていると思いました。

 

『とうさんまいご』

五味太郎/作・絵

デパートで買い物をしている時、いつの間にか側にいたはずの子供がいなくなってしまって焦ったことがあるという方、結構いるんじゃないでしょうか。そんな時、親は子供を必死に捜すわけですが、子供だって親を必死になって捜しているわけで…そういう意味では、子供にとって迷子になっているのは親なのかもしれません。せっかく楽しそうなものがあるから見ていたのに、どんどん先に行ってはぐれてしまうなんて困ったお父さんだなあ…なんて声が聞こえてきそうです。

この絵本はしかけ絵本で、男の子が迷子(?)になったお父さんを捜します。切り抜かれたページの向こうに見えるのは背広、ぼうし、靴…お父さんを見つけたと思って近づいてみると、ぜんぜん違う人や物だったりしてびっくり。さあ、みなさんもたまには子供の側の気持ちになって、迷子になったお父さんを捜してあげましょう。

五味太郎さんのしかけ絵本シリーズを読んだのは『まどからおくりもの』に続いて2冊目です。今回もページをめくる前に想像していた光景が、めくった後まったく違うものだったりして、とてもおもしろかったです。まさかネクタイに見えていたものが、あんなものだったなんて…。子供と一緒に私までびっくりしてしまいました。

 

『いろいろサンドイッチ』

山岡ひかる/作

私が好きなサンドイッチはハムタマです。それと、この絵本に出てくるボリューム満点のカツサンドなんかも好きです。揚げたてのトンカツにキャベツを「わさわさ」はさんで…って、キャベツを「わさわさ」なんて書かれたらイメージが膨らんじゃって、お腹がすいちゃいました。他にも仕上げにタルタルソースを「とろんと」はさんだシーフードサンドや、生クリームを「ぽてっと」はさんだフルーツサンドなんかも登場します。

そして、極めつけは何と言っても最後に登場する「スペシャルどっさりサンド」。どんなサンドイッチなのかって…それはお楽しみにとっておいた方がいいかもしれません。スペシャルでどっさりで、もう本当にすごいサンドイッチなんです。ある動物が大きな口を開けてそのスペシャルどっさりサンドを食べようとしているのですが、その口の大きさも見物ですよ。

山岡ひかるさんのおいしい絵本シリーズの絵本。これまでの『いろいろたまご』『いろいろじゃがいも』などとは違い、食材に顔がありません。少し違う雰囲気の絵本に仕上がっていますが、それでも…やっぱりこの絵本もとてもおいしそうな絵本でした。

 

『魔法のホウキ』

C・V・オールズバーグ/絵と文 村上春樹/訳 河出書房新社発行

絵本の表紙に描かれているこのホウキ、そんじょそこらのホウキじゃありません…って、タイトルを見ればわかりますよね。でも、さらに言うなら…そんじょそこらの魔法のホウキでもないんです。

魔法のホウキって、こんなにいろいろなことが出来たかな?私の頭の中にある魔法のホウキは、空を飛んだり、その柄の先でつんつんしたり、せいぜい魔女の魔法の力でいろいろな作業をするくらいの、あくまで魔女の道具というようなイメージでした。ところが、この絵本に登場する魔法のホウキときたら、自分の力で考えて行動し、教えられたことを学習し、ちょっとした演技だってこなしちゃうんです。その多才なことと言ったら…ちょっと魔法のホウキを見直しちゃいました。

ある日、野菜畑の中で、魔法のホウキ共々空から落下した魔女を助けた女性「ミンナ・ショウ」。一見魔力を失ったかと思われた魔法のホウキを残して、魔女はミンナ・ショウの前から姿を消しました。魔力のない魔法のホウキなんて、ただの古ホウキと一緒。ところが、ある朝、そのホウキが一人で掃除をしていたからびっくり。どうやら完全に魔力を失ってしまったわけではないようです。それどころか、この魔法のホウキ、驚くほどいろいろなことが出来たのです。

やがてこの魔法のホウキの噂はあちらこちらに広がり、その存在を快く思わない隣人との間にトラブルが起こり…魔法のホウキは最大のピンチを迎えることとなるのです。

はたして、魔法のホウキはどうなってしまうのか?楽しいながらもハラハラさせられる物語の中、ミンナ・ショウと魔法のホウキの息のあった名コンビが、実に心地よい結末を用意してくれていますよ。

この絵本の中には、魔法のホウキ以外に圧倒的な存在感を感じさせるものが出てきます。それは、魔女。登場するのは、物語の序盤だけです。けれど、そこに描かれた魔女の絵がぞくぞくっとさせるほど印象的なのです。黒いケープをまとった魔女の全身像。物語の役柄としてはあくまでも脇役にしかすぎないのですが、強烈な印象を残してくれました。絵本紹介topへ

 

このページの先頭へ 前の10件 次の10件
きゅるー絵本紹介ー
©Daisuke.All Rights Reserved.